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2016.10.10

『行政&情報システム』2016年10月号連載 研究員コラム 政府機関に対する米国のサイバーセキュリティの取り組み

一般社団法人行政情報システム研究所
客員研究員 関口 忠

1.米国政府機関に対するサイバー攻撃
政府機関をはじめとしたサイバー攻撃の被害が深刻化しているが、これは決して国内に限った話ではない。ここでは、近年の米国連邦政府に対するサイバー攻撃とその対策の状況について整理する。
2015年に米国人事管理局(OPM)で発生した大規模個人情報流出事案は米国における政府機関のサイバーセキュリティ強化を加速させる重要な契機となった。OPMは、4月にサイバー攻撃を検知し、調査の結果、米国政府職員と元職員420万人の個人情報が盗まれたと6月に発表、7月には、政府職員や契約職員を採用する際に行っている身元調査情報を記録したデータベースから、約2,150万人の個人情報が盗まれていたことが分かったと改めて発表した。さらにその後の調査で560万人分の指紋データも流出していたと発表している。