研究所レポート

2013.03.31

政府情報システムにおけるIT投資管理の実現に向けた調査

我が国におけるIT投資管理の特徴を分析し、政府情報システムにおける在るべき評価指標と、その実現に向けたアプローチについて、「政府情報システムのIT投資評価に関する研究会」を設置し、民間企業や政府機関に対するヒアリングや議論を行った結果も踏まえて提示した調査研究です。

調査研究のねらい・概要

我が国の政府では「業務・システム最適化計画策定のガイドライン」や「調達指針」を策定し、IT投資管理の向上に努めているものの、システム経費や職員の業務処理時間の削減などの評価に留まり、国民の利便性向上や行政運営の効率化にあたってコスト削減だけを考えた見直しには課題が多いとの認識のもと、技術面も含む幅広い視点から最適なシステムを選定する際の検討方法や、ガバナンスの課題に関する調査を行い、受け皿となるべき技術や実効性のある移行シナリオを提示することを目的として行った調査です。

本調査研究では、最初に政府で進められているシステム刷新の動向と、刷新を行う際の問題点について整理したうえで、会員企業の協力のもと実施した調査結果から、移行基盤となりうる技術を提示すると同時に、移行方法を選択する際の判断基準について整理しました。最後に、ベンダによるレガシー移行の実例を紹介するとともに、有識者による検討会での議論も踏まえながら、移行にあたって検討すべきステップと事後評価で用いるべき指標について提示しています。

目次

  1. 本研究の背景
  2. システム刷新を取り巻く技術及びアーキテクチャ動向
  3. システム刷新におけるガバナンス
  4. まとめ
  5. Appendix

調査研究実施以降の関連する政府の取組

政府情報システムのシステム刷新に関しては、2013年の世界最先端IT国家創造宣言で示された方針に基づき、各府省の情報システムの整理・合理化の検討および具体的な取り組みが進められています。

  • 世界最先端IT国家創造宣言(2013614IT総合戦略本部決定・閣議決定)

2013年6月の世界最先端IT国家創造宣言では、国・地方を通じた行政情報システムの改革として、2018年度までに現在の行政情報システム数を半数近くまで削減するほか、2021年度を目途に原則全ての政府情報システムをクラウド化し、拠点分散を図ると同時に運用コストを圧縮する方針が示されました。

  • 政府情報システム改革ロードマップ(201312CIO連絡会議決定)

各府省において、府省共通システムの利用、同種・類似の情報システムの統合、Web サイトの統合等で府省内の情報システムについて統廃合を徹底するとともに、政府共通プラットフォームへの統合・集約化によって政府情報システムのクラウド化を促進することとされました。また、業務の見直しも踏まえた大規模な刷新が必要な情報システム等の特別な検討を要するものを除き、各府省は、2021 年度を目途に原則全ての政府情報システムをクラウド化することとされました。

本ロードマップに沿って各府省における取り組みが進められています。

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