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2019.10.10

2019年10月号特集 「世界最先端デジタル国家創造宣言・官民データ活用推進基本計画」の概要

内閣官房情報通信技術(IT)総合戦略室
主査 丸山 健太郎

1.今般のIT戦略策定の趣旨

本年の4月末日をもって30年にわたった平成時代は幕を閉じた。一つの視点として、平成の間に我が国の社会経済の持続的発展への制約・課題が顕在化したことは否めない。代表的な社会課題が少子高
齢化による人口減少、そして労働力の不足であり、今後、人口縮減を前提としたパラダイムへのシフトが必要になっている。
テクノロジーの視点から平成時代を振り返ると、デジタル機器が広く社会全般に浸透した時代であった。誰もが手にするスマートフォンは、30年前のスーパーコンピュータの処理能力を凌駕しており、かつては最先端であったテクノロジーを手のひらの上で扱える時代となった。また、デジタル技術を用いた就業形態の多様化により、新たな労働需要の喚起や労働生産性の向上がもたらされようとしている。