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2019.12.10

2019年12月号連載企画 行政情報化新時代 No.51 自治体システム標準化は2040年に間に合うか

武蔵大学 社会学部
教授 庄司 昌彦

1.自治体システム等標準化検討会

はじめに筆者の近況報告をしたい。9月から始まった総務省「自治体システム等標準化検討会」の座長に就任した。地方自治体の情報システムは、これまで各自治体がバラバラに構築・発展させてきた結果、現在は維持管理や制度改正対応等において大きな人的・財政的負担が生じてしまっている。また自治体ごとに様式・帳票が異なることが、利用者である住民や企業の利便性を下げている。2040年に高齢者人口がピークを迎え行政ニーズが増えるのに対し生産年齢人口の減少によりこれまでより少数の若者で多数の高齢者を支える必要が出てくるなど、人口構造の変化も深刻な状況を迎える。

そのような中で各自治体は、情報システムの標準化・共同化を推進してコストを抑えながら業務の見直しとデジタル化を進め、人手不足を解消することで自治体業務を持続的に行っていく必要性がある。

このような状況を踏まえ、自治体情報システムや様式・帳票の標準化等について具体的に検討するためにこの検討会は設置された。対象として住民記録システムを採り上げ、地方自治体やベンダー企業などから集まった多数の構成員の方々とともに「標準仕様書」を2020年夏ごろまでに成果をとりまとめる予定である。