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2021.02.10

2021年2月号トピックス 自治体のデジタルトランスフォーメーション

福島県磐梯町役場
最高デジタル責任者 菅原 直敏

1.はじめに

2020年7月、「経済財政運営と改革の基本方針2020 ~危機の克服、そして新しい未来へ~」(骨太方針2020)において、「デジタルトランスフォーメーションの推進」が項目として明記されました。その後、9月に菅義偉内閣が発足し、「デジタル庁」の設置の方向性が示され、行政のデジタルトランスフォーメーション(以後DX)を推進する体制を整備しています。
同年12月、総務省自治行政局地域力創造グループ地域情報政策室は、「地方自治体のデジタルトランスフォーメーション推進に係る検討会」の議論も踏まえ、「自治体デジタル・トランスフォーメーション(DX)推進計画」を策定し、自治体が重点的に取り組むべき事項・内容を具体化するとともに、総務省及び関係省庁による支援策等をとりまとめました。
昨年の初め、一部の先鋭的な地方自治体を除けば、DXという言葉はほとんど用いられていませんでした。新型コロナウイルス感染症の大流行の影響もあり、信じられない速度で、DXを冠した取り組みが進んでいることになります。
一方で、多くの自治体はこの急激なDX推進の流れについていけず、何から手をつけて良いのかがわからない状態となっています。また、総務省も前述の自治体DXの方向性を打ち出していますが、自治体のDX自体が前例も答えもない取り組みであり、実践に基づいた議論をできる人材がほとんどいない現状です。そのため、従来のICT化の延長線上の検討が主なものとなっています。