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2019.02.08

2019年02月号トピックス 行政における利用者中心のサービス改革の実践―サービスデザインによるe-Govの刷新―

総務省行政管理局 行政情報システム企画課
榊原 美月

1.我が国政府におけるサービスデザインの取り組み

近年、諸外国では、いわゆる「サービスデザイン」に基づき、行政サービスのあり方を利用者視点に立って根本的に見直そうとする動きが拡がりを見せており、我が国でも、昨年5月に決定された「デジタル・ガバメント推進方針」1において、「サービスデザイン思考に基づく業務改革(BPR)の推進」が主要施策として掲げられた。「サービスデザイン思考」とは、利用者中心主義の徹底、全体的な視点からのサービス設計、迅速なサービス開発と継続的な改善などを要素とする「サービスデザイン」を実践していく、サービス設計や開発の考え方である。

政府では、これまでコスト削減を中心とした政府情報システム改革やITガバナンスの強化など、主として行政側の視点に立った改革に重点を置いて取り組んできたところであるが、こうした取り組みを経て、利用者視点に立った行政サービス改革に取り組む方針が示されたことで、国民等利用者にとって利便性の高い電子政府という、本来電子政府が目指すべき方向に重点を置いた取り組みを行える環境が整ってきたと理解している。