機関誌記事(記事単位)

会員限定

2020.10.09

2020年10月号トピックス 奄美市のコロナ給付金支給対応から考える、スマート自治体化の現実解

奄美市総務部総務課 課長補佐 兼 働き方改革担当官 押川 裕也、株式会社NTTデータ 社会基盤ソリューション事業本部 RPAソリューション担当 部長 中川 拓也

2020年4月、コロナウイルス感染症の流行を受けて特別定額給付金の支給が決まり、多くの自治体が特別対応に追われることになった。人口約4万人の鹿児島県奄美市も難しい状況に置かれたのは同様であったが、終わってみれば、当初20名を予定していた業務を5名で運用し、申請から給付まで3週間を要する自治体も多い中4日で給付し、支給率はなんと99.7%に達することができた。
奄美市は何故これほどまでの目覚ましい成果をあげることができたのか。奄美市の押川から給付金対応を時系列で振り返り、この事例を題材に、NTTデータの中川から全ての自治体が取り組むべきスマート自治体実現アクションを提言する。

1.奄美市における特別定額給付金支給業務の裏側

2020年4月7日、国は制限付き30万円給付の方針を発表するが、同月20日、一律1人10万円を給付することに方針転換。5月1日からオンライン申請の受付を開始すること及び5月中旬以降に自治体ごとに順次申請受付を開始することを発表した。他の自治体も同様であろうが、奄美市は、詳細も不明な新たな給付金業務を数週間で立ち上げるという難題に挑むこととなった。
奄美市も例外ではなく、4月20日の報道を見て、国民と同タイミングで10万円給付について把握、他の給付金業務や福祉業務から類推し、手探りでコロナ特別定額給付金事業内容をまとめた。