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2022.06.10

2022年6月号連載企画 海外公共分野ICT化の潮流 No.27 ドイツ新政権のデジタル化政策と推進体制 —ショルツ信号連立のスタートアップなるか—

ノースアジア大学
講師
寺迫 剛

1.はじめに:ドイツのデジタル化政策の転機としての政権交代

 2021年、日独両国では転機となる議会選挙が実施されたが、ドイツ連邦議会(下院に相当)選挙(9月26日)は日本の衆院選(10月31日)より約1 ヶ月早かったにもかかわらず、選挙後、日本の第2次岸田内閣発足(11月10日)に比べ、ドイツのショルツ(Olaf Scholz)新政権の発足は約1 ヶ月も遅い12月8日となった。
 なぜ、選挙から政権発足までに2 ヶ月以上かかってしまうのか? それは連立交渉を経て連立協約(Koalitionsvertrag)を取りまとめていたからである。ドイツの視点からみれば逆に、たった1,500字程度の紙ペラのような連立合意ですぐに首班指名となる日本が短すぎるのだ。