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2019.10.10

2019年10月号トピックス デジタル・ガバメント成功の条件~諸外国の経験から~ エストニアe-Governance Academyアルヴォ・オット氏、ハンネス・アストク氏との対談より

三菱UFJリサーチ&コンサルティング株式会社
常務執行役員 南雲 岳彦

日本では今年5月にデジタル手続法が成立し、デジタル・ガバメントに向けた取り組みが加速している。振り返れば、行政情報化推進基本計画やe-Japan戦略など、情報技術を行政に利用する議論は、1990年代前半から行われてきた。しかしながら、20年以上経た今、行政手続きの内オンラインでできるものは種類別で約12%、またマイナンバーカードの普及率も約13%に留まるなど、デジタル・ガバメントの本格化はこれからが本番という印象がある。
一方、1991年にソ連から独立を回復したエストニアは、今では行政手続きの99%がオンライン化されている屈指のデジタル・ガバメント先進国である。日本のマイナンバーカードにあたるIDカードはほぼ全国民に普及し、オンラインでの本人認証はSIMカードやモバイルアプリを通じて行う段階にある。
同時期にデジタル・ガバメントへと照準を合わせた日本とエストニア、両国の現状を分けた要因は何だったのか?さらには、デジタル・ガバメントを推進していくための社会的条件や必要な努力は何か?エストニア初期のデジタル・ガバメント設計・運営に深く携わり、現在では世界各国のデジタル・ガバメントのプロジェクトを支援しているエストニアの専門家の2人にお話を伺った。