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2020.04.10

2020年4月号特集 国際疾病分類ICD大幅改正に伴う3M社におけるアジャイル型ソフトウェア改修の取り組み

3M
デイビッド・フレイジー(David Frazee)

アジャイル開発は、比較的小規模かつデータ構造への影響が薄いプロジェクトに向いていると見られがちである。しかしながら、実際には、大規模かつデータベースの改変そのものを目的としたプロジェクトでも適用される事例は存在する。

世界保健機関(WHO)が死因や疾病の国際的な統計基準として公表している国際疾病分類(ICD:International Statistical Classification of Diseases and Related Health Problems)は死因や疾病の統計などに関する情報の国際的な比較や、医療機関における診療記録の管理などに活用されている。ICDは2015年にICD-10への大規模な改訂があり、コード数はICD-9の17,000から141,000までに激増した(図1)。米国内で医療データ管理ソフトウエアシェアのNo.1を誇る3M社では自社のソフトウエアHealth Information Systems®を10倍近くまで増えるコードに対応させるため、改修作業を行わねばならなかった。しかし、新コード運用の6ヶ月前に新システムを試験運用するも失敗。リリース期限付き大規模改修を迫られた3Mの開発チームが選んだアジャイル型開発手法について、プロジェクトを率いたデイビッド・フレイジー氏に話を聞いた。

取材・文/増田 睦子

 図1 ICD-9からICD-10への改訂に伴うコード数の増加

 (出典)3M提供