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2021.04.15

2021年4月号 特集 デジタル・ガバメント推進におけるベース・レジストリの意義

国際大学GLOCOM
客員研究員 林 雅之

はじめに

政府のデジタル・ガバメント閣僚会議は2020年12月21日、デジタル社会において、データの十分な活用が社会課題の解決や、競争力の源泉であるとし、「データ戦略タスクフォース第一次とりまとめ」を公表した。本データ戦略では、あらゆるデータを一元化し、住民の生活サービス向上やビジネス活性化につなげるのを目的とし、デジタル国家にふさわしいデジタルデータの整備、標準化、データの取扱いルールなどの基本方針を定めている。

デジタル・ガバメント閣僚会議は2020年12月25日には、「デジタル社会の実現に向けた改革の基本方針」および、「デジタル・ガバメント実行計画」を公表。政府はデジタル庁を設置し、デジタル・ガバメントの推進を通じて、一人ひとりがニーズに合ったサービスを選択でき、多様な幸せが実現できる社会の実現を目指す。

データ戦略をはじめとしたデジタル・ガバメント推進に向けた諸施策において、デジタル社会の基盤と位置づけられているのが「ベース・レジストリ」だ。本稿では、ベース・レジストリの概念が登場した背
景と我が国にとっての意義、導入効果、構築に向けた取組状況と課題、今後の展望などについて、政府のデータ戦略の内容も踏まえて、解説する。