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2021.08.13

2021年8月号 特集 日本における科学技術・イノベーション政策の今後の展望~「第6期科学技術・イノベーション基本計画」の概要

内閣府
科学技術・イノベーション推進事務局
上席科学技術政策フェロー
堀野 秀幸

1.2021年度からの『第6期科学技術・イノベーション基本計画』

1.1 第6期基本計画の概要

世界秩序の再編、現実の脅威となったグローバル・アジェンダ、情報社会(Society 4.0)の限界の露呈という社会情勢の変化を、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の世界的な感染拡大が急激に加速化させ、科学技術・イノベーションが覇権争いの中核となってきた。

このような時代の変化に対応するため、「科学技術基本法」が2020年6月に改正され、2021年4月から「科学技術・イノベーション基本法」へと名称が変わり、人文・社会科学の振興とイノベーションの創出が法の振興対象に加えられた。これは、科学技術・イノベーション政策が、科学技術の振興のみならず、社会的価値を生み出す人文・社会科学の「知」と自然科学の「知」の融合による「総合知」により、人間や社会の総合的理解と課題解決に資する政策となったことを意味する。