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2016.08.10

『行政&情報システム』2016年08月号特集 「人工知能技術の行政における活用に関する調査研究」のポイント

一般社団法人行政情報システム研究所
主席研究員 狩野 英司

はじめに
人工知能(AI)に関する技術は、ここ数年来の第三次AIブームの高まりを受けて、製造やマーケティング、医療等、様々な領域で実用化に向けたサービス・ソリューションの開発と実際の現場導入が進められている。他方で、行政分野でのAIの利活用に向けた検討は、まだ一部領域で着手されたばかりである。
人的・予算的制約が厳しさを増す中、ますます複雑化・多様化する行政課題に対応していくことが求められる行政機関にとって、AI技術の利活用は、業務・サービスの飛躍的な高度化・効率化をもたらす可能性がある。こうした背景を踏まえ、一般社団法人 行政情報システム研究所(以下「当研究所」)では、
・ AI技術はどの程度、どの範囲で行政に適用可能なのか
・AI技術はどのように導入したらよいのか
・AI技術の導入に当たっての課題は何か
といった点を明らかにするべく、昨年度「人工知能技術の行政における活用に関する調査研究」を実施した。

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