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2017.06.10

『行政&情報システム』2017年06月号連載企画 行政情報化新時代 No.36 デジタルファーストは可能か?EUの動向を中心に

杏林大学総合政策学部
准教授 木暮 健太郎

 

1.はじめに
行政手続きのオンライン化を目指す取り組みにおいて、「デジタルファースト」あるいは「ワンスオンリー」といった比較的に新しい表現が登場するようになった。例えば、2016年12月に内閣官房IT総合戦略室がまとめた「行政手続・民間取引IT化の目指すべき方向」では、①デジタルファーストの実現(原則、個々の手続・サービスが一貫してデジタルで完結され得る仕組み)、②ワンストップの実現(一か所で全ての関連サービスが実現する仕組み)、③ワンスオンリー原則の実現(一度提出した資料は、二度提出する必要がない仕組み)が掲げられ、今後の行政手続IT化の方向性として確認されている。