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2019.08.09

2019年08月号連載企画 イノベーションのためのサービスデザイン No.4 サービスデザインを実践する人材像

株式会社コンセント 代表/武蔵野美術大学 教授
Service Design Network日本支部 共同代表
長谷川 敦士

1.組織へのサービスデザインの導入

前回、サービスデザイン推進のための人材像として、組織とサービスデザイナー関与の3つのパターンを示した(連載第3回)。また、具体例として英国政府のGDS(Government Digital Service)
という部門などの活動を紹介した。
こういった組織的なサービスデザインの推進は現在多くの企業や公共組織で急速に進められている。こういった取り組みは、本連載の第1回で紹介した『「デザイン経営」宣言』のように「デザイン経営」と呼ばれたり、あるいは「デザイン組織」と呼ばれたりしている。また、「組織のデザイン化」というアプローチ自体は、デザイン変革(デザイントランスフォーメーション/ Design Transformation)とも呼ばれている。
筆者らコンセントでは、サービスデザインの実践者としてこれまでも数多くの企業のデザイン変革を支援してきたが、国内外の事例を通じて共通してみられる論点が得られた(図1)。
ここでは、組織のデザイン変革にあたって検討すべき論点をリーダーシップ、サービス/事業開発、組織の変革、能力育成の4つに整理している。一般的に組織がデザインを導入する際には、これら4つの視点を持ちながら導入プロジェクトを計画・推進する必要がある。
次節から、それぞれの論点について解説する。

図1 組織のデザイン変革における論点

(出典)株式会社コンセント作成