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2022.06.10

2022年6月号連載企画 イノベーションのためのサービスデザイン No.13 サービスデザインとアブダクションの思考

株式会社コンセント 代表/武蔵野美術大学 教授/
Service Design Network 日本支部 共同代表
長谷川 敦士

1.まだ見ぬものへのサービスデザイン

1.ダブルダイヤモンドの実際
 本連載では、さまざまな側面からサービスデザインについて取り扱ってきた。サービスデザインはデザインのアプローチの一つであり、一般的には課題解決であるといえるだろう。しかし、この連載でも度々触れているように、デザインは課題解決だけでなく、課題を発見する側面も持っている。
 このダブルダイヤモンドモデルは、左から右へ進行するものとして描かれているが、実際にデザインを実践する場で起こっていることは「作ってみたものから新しい仮説=方向性を見いだす」という行為となる。つまり、左から右に一直線に進むのではなく、まず弱い仮説に基づいていちど形にしてみて、そこからの発見に基づいて、プロジェクトの解決策に近づいていくというステップをとる。