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2020.02.10

2020年2月号特集 スマートシティに係る取組の現状と課題

国土交通省 都市局都市計画課 都市計画調査室
都市交通係長 山崎 明日香

1.はじめに

経済発展が進む中、人々の生活は便利で豊かになった一方で、地球温暖化等の環境問題や、高齢化などに伴う社会コストの増加など、解決すべき社会問題は複雑化している。一方で、ICTの普及やビッグデータ、AIIoT等の技術革新が急速に進展しており、先端技術等をあらゆる産業や社会生活に取り入れた社会のイノベーションを通じて、“これまでの閉塞感を打破し、希望の持てる社会”、“世代を超えて互いに尊重しあえる社会”、“一人一人が快適で活躍できる社会”を目指していくことが求められている。

こうした認識の下、現在、政府では、サイバー空間とフィジカル空間を高度に融合させたシステムを構築することにより、人間中心の社会Society5.0を実現すべく取り組んでいる。スマートシティは、このSociety5.0の総合的なショーケースとなる中核的な取組であり、官民の英知を結集して取り組んでいく必要があるものである。

スマートシティに関しては、平成281月に閣議決定された「第5期科学技術基本計画」において、世界に先駆けた新しいコンセプトとしてSociety5.0の実現が位置づけられ、令和元年6月に閣議決定された「統合イノベーション戦略2019」において、スマートシティ構想を通じたSociety5.0の実現が位置づけられるなど、各種の政府方針においてその取組の推進が求められている。これらの政府方針に基づき、官房長官を議長とする閣僚会議である統合イノベーション戦略推進会議を司令塔に、各府省局長級のメンバーにより構成されるイノベーション政策強化推進チームにおいて具体の議論を重ねながら、関係府省連携のもと取組を加速化している。

本稿では、国土交通省におけるこれまでと今後の取組について紹介する。