研究所レポート

2016.03.31

行政へのデータマネジメント概念の普及に関する調査研究

行政が多様化、複雑化する行政ニーズに対応するにあたって、データを駆使することで施策の精度や効果を高める方向へとシフトする必要があることを踏まえ、行政におけるデータマネジメントの現状を把握するとともに、対応策について検討を行った調査研究です。

調査研究のねらい・概要

政府は2015年の世界最先端IT国家創造宣言において、データの利活用を含めたデーや駆動型の行政運営に取り組む方針を明確にしています。また、多様化、複雑化する行政ニーズへの対応を求められている状況で、行政には正確で質の高いデータの蓄積、データマネジメントの実施が必要となっています。

本調査研究では、冒頭に行政がデータマネジメントに関して抱えている問題について、情報システムのトラブルが表面化したケースについて調査し、データマネジメントの不備が関係していることを明らかにしています。次に、調達仕様書におけるデータマネジメントの考慮の度合いについて、JDMC(日本データマネジメント・コンソーシアム)のデータマネジメントに関する概説書を参考に、チェックリスト化した確認の観点を基に分析を行うとともに、政府CIO補佐官等へのインタビューを通じてデータマネジメントを巡る課題を抽出しました。これらの分析を行った上で、JDMCの概説書で示されているデータマネジメントに関する民間のフレームワークの行政への適用可能性を検討し、報告書として取りまとめると同時に、行政機関向けのハンドブックを作成しました。

目次

  1. はじめに―本調査研究の背景と目的―
  2. 調査研究の全体像
  3. 調査研究Ⅰ:情報システムに係る問題事例からの事例研究
  4. 調査研究Ⅱ:システム調達仕様書への記載状況調査
  5. 調査研究Ⅲ:有識者ヒアリング調査研究
  6. 調査研究Ⅳ:民間フレームワークの有効性検証
  7. 今後の課題について
  8. 当面実施すべき取組みについて

別添資料1 行政機関向けデータマネジメント導入ハンドブック
別添資料2 今後に向けた課題について

調査研究実施以降の関連する政府の取組

「世界最先端IT国家創造宣言」および「電子行政オープンデータ戦略」に基づき、課題解決型オープンデータの推進、データの公開と利活用を一体で推進する方針が示されています。この方針に沿った官民データ活用の推進に関する施策を総合的かつ効果的に推進することを目的として、官民データ活用推進基本法が制定され、具体的な計画として官民データ活用推進基本計画が策定されることとなりました。

  • 官民データ活用推進基本法の成立

官民データ活用の推進に関する施策を推進するために、政府による官民データ活用推進基本計画の策定や都道府県、市町村による官民データ活用計画の策定を求める官民データ活用推進基本法が20161214日に施行されました。

  • 官民データ活用推進基本計画実行委員会の実施

上記の官民データ活用推進基本法に基づき、官民データ活用の推進に関する施策についての基本的な方針、国の行政機関における官民データ活用に関する事項、地方公共団体及び事業者における官民データ活用の促進に関する事項等を盛り込んだ官民データ活用推進基本計画の策定を行う官民データ活用推進基本計画実行委員会が設置され、策定に向けた検討が進められています。

報告書本体