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2019.04.10

2019年04月号連載企画 民間企業におけるICT活用事例 No.35 レガシーシステム刷新とデジタルトランスフォーメーションで基礎的収益力の強化とともに金融の未来を拓く

株式会社みずほフィナンシャルグループ
執行役員 IT・システム企画部長 高橋 達浩

1.基礎的収益力の強化を図る抜本的構造改革

みずほフィナンシャルグループ(以下、みずほ)のルーツの1つは、1873年に明治政府が殖産興業と近代的な通貨制度の確立を目指し設立した日本最古の銀行「第一国立銀行」です。時代とともに金融を取り巻く環境が変わっても、常にフェアでオープンな立場から時代の先を読む視点と最高水準の金融サービスの提供を通じて、日本社会とお客さまの未来に貢献するDNAは今も受け継がれています。

みずほは基本理念の中で「いかなる時代にあっても変わることのない価値を創造し、お客さま、経済・社会に<豊かな実り>を提供する、かけがえのない存在であり続ける」ことを掲げています。この基本理念を実現するために、銀行・信託・証券の一体運営を推進する「One MIZUHO」戦略をさらに進化させることで、「総合金融コンサルティンググループ」を目指しています。

金融業界は低金利や人口減少に伴い、高度成長期時代に培った規制金利によるストックビジネス中心の収益構造の改革を迫られています。また、あらゆるヒト・モノ・コトがデジタルで密接につながり、膨大な情報を活用しイノベーションを起こすデジタルトランスフォーメーション(以下、DX)により、社会や経済、産業構造の変革が進む中、金融業界も旧態依然としたビジネスモデルからの脱却が急務です。サービス提供にアドバンテージのあるテクノロジー企業の参入など新たな脅威に対し、どう立ち向かっていくか。金融のアプローチから、いかに日本の産業や暮らしを支え、社会課題を解決していくか。金融新時代を勝ち抜くために、レーゾンデートル(存在価値)を問い直しているというのが、みずほの経営層の一致した認識です。