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2021.08.13

2021年8月号 連載企画 行政情報化新時代No.56 デジタル敗戦をくり返さないために

武蔵大学 社会学部
教授
庄司 昌彦

1.デジタル改革関連法の成立

通常国会で、「IT基本法」を改正した「デジタル社会形成基本法」や「デジタル庁設置法」、「自治体システム標準化法」などを含むデジタル改革関連法が成立した。2021年9月には、内閣に直属し首相が組織の長を務める「デジタル庁」が500人規模で発足することとなり、現在、着々と準備が進んでいる。「IT革命」が流行語大賞を受賞した2000年代初頭以来の、大きな行政改革がIT分野で進んでいる。

新設されるデジタル庁は、国の情報システム全般について予算を通じた統括・管理を行い、重要なシステムは自ら整備・運用する。またマイナンバー制度全般の企画立案を一元化して所管する。そのほか、データ利活用のためのベースレジストリの整備や、サイバーセキュリティに関する専門チームの設置、国家公務員総合職にデジタル区分を創設するなどの改革を行う。