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2018.06.10

2018年06月号連載企画 行政におけるウェルビーイングの設計 No.1(新連載)社会の痛覚系を構想する 

早稲田大学 准教授 
ドミニク・チェン

1.「データ権力」の現況

今日、国家および市民生活を支える情報システムのイノベーションが世界中で追求されている中、 オープンソースに端を発し、オープンライセンスやオープンデータと呼ばれる諸々の「オープン化」の運動が活発化しています。そうした動向を通して問われている核心的な価値とは、社会の中で蓄積されている様々な領域での膨大な情報をオープンに流通させることで、個人、教育機関、民間企業、そして自治体や政府といった異なる階層の間で必要なコミュニケーションツールが自生的に生まれてくること、つまり予測不能な技術革新を企図することだと言えます。