Hot Topics

2019.08.06

公共分野デジタル化動向(2019.08.06)

・総務省がインターネット投票の実証実験を実施へ
・広島県がデジタルトランスフォーメーション推進本部を設置
・アマゾン ウェブ サービスとオーストラリア連邦政府、AWSクラウドの組織横断的な調達を目的とした政府包括契約を締結

公共分野のデジタル化に関する興味深い「非公式」情報や、政府・行政機関からのお知らせなど、今ホットな話題を紹介します。

 

【国】

 

■国営平城宮跡歴史公園における新技術を活用した公園のスマート化に向けた社会実験のパートナー決定(国土交通省)
AI、IoT、AR、VR、ドローンなどの新技術を活用して公園の抱える課題の解決や利用者サービスの創出を行う取り組みの社会実験が9社と協働で秋に実施されることとなりました。
http://www.mlit.go.jp/report/press/toshi10_hh_000318.html

 

■DX推進指標を取りまとめ(経済産業省)
DXの推進に関して各企業が簡易な自己診断を行える指標として、①DX推進のための経営のあり方、仕組みに関する指標、②DXを実現する上で基盤となるITシステムの構築に関する指標からなるDX推進指標が取りまとめられました。
https://www.meti.go.jp/press/2019/07/20190731003/20190731003.html

 

■AIチャットボットでいつでもどこでも経営相談「E-SODAN(イーソーダン)」新機能をリリース (中小機構)
本サービスでは、中小企業の経営者などを対象に、AIを活用したチャットボットによる自動応答サービスと、専門家とのチャットサービスにより構成されいています。事前に学習した約 1,000 問のQ&Aデータから適切な回答の提示や参考となるサイトの紹介、支援施策や支援機関の案内等を行います。
https://www.smrj.go.jp/org/info/press/2019/akn4gh0000006a1j-att/20190801_press01.pdf

 

■内閣府がAI避難勧告システムを開発 2モデル自治体で実証実験開始 28年には1700自治体に実装(建設通信新聞)
内閣府が設置したSIP(戦略的イノベーション創造プログラム)市町村災害対応統合システム開発グループが、AIを活用した災害時の避難勧告・指示等命令の市町村支援システムを開発するための実証実験を、災害対応経験のある2自治体で行います。
https://www.kensetsunews.com/web-kan/347951?fbclid=IwAR0nwT_oB2nZoGKKv5zyrBFIY0fNBzVhiPKMc6FMajIJoaLP0Q1dGf

 

■総務省がインターネット投票の実証実験を実施へ(産経新聞)
総務省は試験的な投票システム開発費などに今年度2.5億円の予算を計上しており、実証実験で投票フローやセキュリティ面の課題を検証する予定です。
https://www.sankei.com/politics/news/190718/plt1907180006-n1.html

 

■国交省、成田空港ターミナル館内のデジタル地図データを無償公開。アプリ開発に利用可能(トラベルWatch)
国土交通省は、成田国際空港の屋内電子地図をG空間情報センターで公開しました。希望者は、ターミナルビル館内のデジタル地図データを無料で自由に取得でき、ナビゲーションアプリ開発などに活用することができます。
https://travel.watch.impress.co.jp/docs/news/1197118.html

 

■会計検査院におけるアジャイル開発(日経XTECH)
各府省などを検査した検査報告案を基にその内容を説明する資料や案件名、金額などを登録する機能と、登録されたデータを検索する機能を備えた総合検索システムの開発にあたって、アジャイル手法が活用されました。
https://tech.nikkeibp.co.jp/atcl/nxt/column/18/00001/02591/?fbclid=IwAR3upNIUKIqiW-QAlOkiXWqj6W-i9Rl2iuhS0kwhuFnkhbpFmJR_8nX7cZs

 

■経済同友会が「地域経済のデジタル化」で提言、先進事例の横展開やオープンデータ化など推奨(トラベルボイス)
経済同友会はこのほど、「デジタル化時代に向けた地域経営改革」と題する提言書とりまとめました。提言として、(1)デジタル・ガバメント実現のための方向性・考え方、(2)デジタル化における課題解決に向けて国が実行すべきこと、(3)地域経済の品質向上のために自治体が実行すべきこと、の3点をとりまとめています。
https://www.travelvoice.jp/20190718-134672

 

 

【自治体】

 

■埼玉県が「AI救急相談」を本格導入
全国初となるAIを活用したチャット形式による救急相談(埼玉県AI救急相談)の本格運用を開始しました。「電話が苦手な人でも気軽に相談ができること」、「同時に多くの相談に対応すること」により、これまで以上に多くの県民の皆様の不安解消や、医療機関の適正受診に資することが見込まれています。
http://www.pref.saitama.lg.jp/a0001/news/page/2019/0719-05.html

 

■千葉県がRPAの実証実験を開始
市町村の職員数等に係る集計業務、非常勤講師の報酬算定業務、精神障害者保健福祉手帳作成業務の3業務について実験が行われます。市町村の職員数等に係る集計業務では、これまで126時間かかっていた作業時間が52時間で済む見込みです。
https://www.pref.chiba.lg.jp/kouhou/chijishitsu/teirei/r1/010725.html#a2

 

■新潟県警など一部県警で犯罪のオープンデータを公開開始
昨年のオープンデータ官民ラウンドテーブルにおいて議論されていた犯罪データについて、一部県警で公開されています。
https://www.police.pref.niigata.jp/anzen/ansin/open/open.html

 

■広島県がデジタルトランスフォーメーション推進本部を設置(広島ホームテレビ)
同本部は医療やインフラ、農業分野などデジタル技術の発展で変化する働き方や暮らしに対応するために設置され、今月就任した経済産業省出身の山田副知事が本部長を務め、組織横断的な取り組みを進めることとなっています。
https://www.home-tv.co.jp/news/content/?news_id=20190716012809

 

■滋賀県内におけるAIによる保育所選考の活用状況(京都新聞)
草津市では今年秋にAIに一本化する予定ですが、点数が同一の場合に9項目を加味して優先順位を決める作業については、本格運用後も人による調整で、導入前に見込んでいた約800時間の業務削減は、実際には4割以下に留まるとのことです。また、守山市や栗東市では、保育希望者は増加しているものの、費用対効果が低いため見送っています。
https://www.kyoto-np.co.jp/shiga/article/20190716000023

 

■栃木県日光市でAIおよびARを活用したインフラ管理の実証実験を実施(古河電気工業)
本ソリューションでは、ドライブレコーダー映像からAIを用いて道路附属物を特定し、位置データを取得して施設台帳を自動作成します。その後、施設台帳をタブレット端末に読み込み、ARを用いて現場点検すると、道路附属物の写真と点検結果が自動で整理され、点検調書が作成されます。実験の結果、手作業で行う従来点検と比較し約10分の1以下の時間で完了できることが確認されました。
https://www.furukawa.co.jp/release/2019/kenkai_190719.html?fbclid=IwAR02b7acUPYVPEuxw_g_lvj_VAV0mi6WjXhDq6oiKL7I2SZPKNIK3PlCmTs

 

■窓口業務AI対応 利便性向上へ 島原市が実証実験(長崎新聞)
市役所本庁舎で、タブレット端末を用いたAIチャットボットによる窓口対応の実証実験が開始されました。
https://this.kiji.is/526398991496741985?c=174761113988793844

 

■指定都市市長会が総務大臣にSociety5.0の実現に向けた取組の推進などを要請(指定都市市長会)
要請では、AI等を活用した行政のスマート化の推進や、次世代型行政サービスの構築支援などが盛り込まれています。
http://www.siteitosi.jp/conference/honbun/r01_07_30_02.html

 

■全国知事会が「行政のスマート化に向けた提言」をとりまとめ、総務大臣政務官に要請(全国知事会)
7月24日に取りまとめ、公表された提言では、先進技術の導入やシステムの共同化に向けた自主的な取り組みなどへの技術的・財政的支援を求める内容が盛り込まれています。
http://www.nga.gr.jp/data/activity/committee_pt/project/chihou_hatsuno_gyousei_kaikaku_pt/heisei31_reiwa01/1564620037652.html

 

■福島でAI、IoTに関するアイディアソンを開催(福島民報)
ふくしまICT利活用推進協議会と県主催でアイディアソンが開催され、災害発生時の判断や意思決定についてAIを活用して迅速化させる方法、AIを通じて日常の公務能率を向上させる方法などについて県や市町村、情報通信関連企業からの参加者が考えを出し合いました。
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190801-00000012-fminpo-l07&fbclid=IwAR1CvjfmKiEmEdyAMzK814P8LP1ZW1XJQt6_eqkalf-75vEWCL4CbX_BbLQ

 

■浜松市が行政経営推進プラン策定へ(静岡新聞)
同計画では、人口減少やインフラ老朽化に伴う歳出増などを見据え、組織の最適化や人、モノ、金、データといった経営資源の確保を推進します。計画期間の前半5年間はAI、IoT、RPAなどを駆使した生産性向上に重点が置かれます。

https://www.at-s.com/news/article/politics/shizuoka/664845.html

 

■車からの情報で道路を管理 岡山・赤磐市で実証実験(日本経済新聞)
岡山県赤磐市は、コネクテッドカー(つながる車)からの情報を活用した道路の維持管理に向けて実証実験を始めたと発表しました。市内を走る車の振動などのデータや公用車のドライブレコーダーの画像を収集して、人工知能(AI)で解析する。道路パトロールの省力化や補修対応の迅速化、交通安全対策につなげるとされています。
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO47686440T20C19A7LC0000/

 

■作付け確認業務をAI・ドローンで支援、長崎県五島市で実証実験(ニコニコニュース)
長崎県五島市では、2018年8月に「ドローン i-Landプロジェクト」が内閣府地方創生推進交付金事業の採択を受けており、同プロジェクトではドローンを活用した離島間無人物流、洋ゴミの調査、風力発電点検、農地の作付け確認などを行い、関係産業の集積と関連雇用の創出を目指しています。
https://news.nicovideo.jp/watch/nw5678691

 

 

【海外】

 

■豪州政府がマイクロソフトとのボリュームソーシング協定を更新
小規模省庁のIT調達を容易にするとともに、クラウドベースのサービスを活用したIT改革を支援することを目的として結ばれている協定について、4回目の更新が行われました。
https://www.dta.gov.au/news/microsoft-volume-sourcing-arrangement-renewed

 

■EUのオープンデータ指令が発効(Join up)
ベルギー政府の提案により従来の公共情報に関する指令を修正し、政府のコンピュータプログラムも公開情報とするEU指令が7/12に発効しました。
https://joinup.ec.europa.eu/collection/open-source-observatory-osor/news/open-data-directive

 

■米国エネルギー省がアクセンチュアと包括契約を締結(accenture)
今回のCIO業務運用支援サービス契約は、一般的なITサポート、通信、サイバーセキュリティ、システム基盤、エンジニアリングおよびシェアドサービスを対象としており、5年間で総額20億ドルの契約となっています。
https://www.accenture.com/jp-ja/company-news-releases-20190722

 

■米国防総省、AR/VRトレーニング導入へ(ASCII×VR)
米国防総省は、核戦争の戦場という場面のトレーニングに、AR/VRの活用を検討しています。訓練の反復や、低コストで効果的なトレーニングを実現することが期待されています。
https://ascii.jp/elem/000/001/898/1898293/

 

■欧州委員会がデジタル欧州計画への意見公募を開始(ScienceBusiness)
7年間のデジタル欧州インフラ計画の当初2年間(2021-2022)の方針について意見公募を開始しました。
https://sciencebusiness.net/news/commission-launches-public-consultation-digital-europe-plan

 

■AIビッグデータ、野生動物保護を後押し 黒竜江省(AFP BB News)
中国黒竜江省ハルビン市の国家林業・草原局ネコ科動物研究センターとハルビン工業大学、同大学傘下の哈工大大数据集団はこのほど、東北虎と東北ヒョウおよびその獲物動物の画像データの初期スクリーニングや種別分類、個体識別などの情報処理の効率化を目指し、共同で「野生動物AIビッグデータ・リアルタイム監視プラットフォーム」を開発しました。科学技術により絶滅が危惧されるネコ科大型動物の追跡と保護を行います。
https://www.afpbb.com/articles/-/3237733

 

■アマゾン ウェブ サービスとオーストラリア連邦政府、AWSクラウドの組織横断的な調達を目的とした政府包括契約を締結(PR TIMES)
本契約締結によりオーストラリアの連邦・州・準州の機関・部門と、公立大学や政府管理法人は、シンプルな調達モデルを通じ、あらゆるAWSのクラウドサービスを利用できます。この包括契約では、集約型の調達モデルによるスケールメリットが実現しており、各機関は契約したその日からコストを削減できます。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000001021.000004612.html

 

■インド政府が200の物品の電子商取引加速化を計画(The Economic Times)
地方開発省は、政府電子市場を含む電子市場プラットフォームでの販売向けに200物品のリストを作成しました。同省はタタ・トラストとともに非営利企業を立ち上げ、地方の職人がグローバルに製品を売ることを支援します。
https://economictimes.indiatimes.com/industry/services/retail/e-commerce-boost-for-200-rural-products/articleshow/70424027.cms

 

■韓国ソウル ブロックチェーンベース行政サービスの本格的な導入(Crypto Times)
5年間で1233億ウォン(約113億円)が投資される予定の「ブロックチェーン都市ソウル推進計画」では、合計14件のブロックチェーンベースのサービスが開発されることが決定しています。
https://crypto-times.jp/south-korea-seol-blockchain/

 

■米ユタ州、ブロックチェーンを利用した投票アプリを地方選挙で試験運用へ(Crypto Times)
米ユタ州ユタ郡が今年8月に行われる地方選挙にて、投票プラットフォーム開発のスタートアップであるVoatzによる投票アプリの試験運用を開始する予定であることがわかりました。今回の試験運用は、ユタ郡選挙課、Voatz、投票の推進活動を行うタスク・フィランソロピーズ、NCCの共同で行われ、現役軍人とその扶養家族、海外の有権者に対し、ブロックチェーンをベースとした投票アプリが提供されることになっています。
https://crypto-times.jp/utah-voatz/

 

■ブロックチェーンで偽造医薬品撲滅へ、ウガンダ政府がスタートアップと協力(Coin Choice)
医薬品に関するブロックチェーンプロジェクトのメディコネクト(MediConnect)が7月22日、ウガンダ共和国でまん延する偽造医薬品問題の解決に向けて同国政府と協力することを発表しました。国内の市場で販売されている処方箋医薬品の10%が定められた規準以下か偽物であるといわれており、本格的に採用された際には、薬の偽造品による健康被害の減少や関連する犯罪グループの弱体化などが期待されています。
https://coinchoice.net/blockchain-could-solve-counterfeit-drug-problem-uganda-support-mediconnect_201907/

 

■テンセントが中国雲南省観光業にブロックチェーン導入。手続き透明化で税金支払いを徹底(仮想通貨Watch)
中国・雲南省は20日、IT大手テンセント(騰訊)と協力し、観光地のチケットの購入、発券、領収書発行に全国で初めてブロックチェーンを活用 ・ブロックチェーンとスマートコントラクトを導入することで、チケット購入から領収書発行に至る手続きをリアルタイムかつオンラインで完結できるほか、税金の納付の透明化の向上が期待されます。
https://crypto.watch.impress.co.jp/docs/news/1197388.html

 

■モスクワ、市議会選挙でのブロックチェーンを活用した電子投票は難航か(The Nodist)
次のモスクワ市下院議員選挙で活用される予定のブロックチェーン電子投票システムのテストが2019年7月11日に行われ、システムにいくつかのエラーがあることが分かりました。
https://jp.thenodist.com/articles/10302

 

■NEC、スペイン・コルドバ県のスマートシティプロジェクトを受注(財経新聞)
スペイン政府は自国およびEUの資金をもとに、自治体のデジタル化やスマートシティ化を積極的に推進しています。NECは本プロジェクトにおいて、廃棄物管理システム、倒木・洪水等インシデント管理システム、設備・資産管理システム、各システムからのデータのリアルタイム収集・分析基盤、オープンデータ基盤、行政と市民のコミュニケーション用Webポータルなどを提供します。
https://www.zaikei.co.jp/releases/840476/

 

■2019 Asia Open Data Challengeが開幕(ACROFAN)
今年は日本、韓国、台湾、タイがTaipei Computer Associationを実行主体として第5回Asia Open Data Challengeを組織しました。日本、韓国、台湾、タイのオープンデータを活用して「スマートライフ」をテーマにした課題に取り組みます。
https://jp.acrofan.com/detail.php?number=78957